投資の教科書

投資を「どの商品を買うか」から始めると、たいてい迷子になります。 先に原理を押さえ、商品ごとの性質を知り、制度で器を選び、最後に実際の手を覚える。 この順番で全37章に並べました。記述の根拠はすべて章の末尾に出典として並べます。

第1部基礎(原理)

どの商品を選ぶかの前に効く、古びない原理から始めます。ここを飛ばすと、あとの章がぜんぶ暗記になります。

  1. 1投資とは何か貯蓄との違い、インフレがなぜ「何もしないリスク」になるのか。
  2. 2リスクとリターン投資の「リスク」は損失ではなく振れ幅。標準偏差で測るとはどういうことか。
  3. 3複利と時間複利がなぜ「時間を味方につける」と言われるのか、72の法則と、コストが複利で効く逆側まで。
  4. 4分散投資相関とは何か。GPIFの基本ポートフォリオを例に、分散が効く仕組みを見る。
  5. 5コスト信託報酬・売買手数料・スプレッド。リターンは不確実だが、コストは確実なマイナス。
  6. 6効率的市場仮説とインデックス/アクティブ「市場に勝つ」が難しいとされる理由と、その主張がどこまで成り立つのか。

第2部資産クラス別

株式・債券から暗号資産・デリバティブまで、何がリターンの源泉で、どこにリスクがあるのかを商品ごとに見ます。

  1. 7株式株式のリターンはどこから来るのか。値上がり益と配当、株主の権利、そして価格が動く理由。
  2. 8債券金利が上がると債券価格が下がる理由、デュレーション、信用リスク、個人向け国債。
  3. 9投資信託基準価額の仕組みと、分配金が「儲け」とは限らない話(元本払戻金)。
  4. 10ETF上場している投資信託。投資信託との違いと、基準価額からの乖離。
  5. 11REIT(不動産投信)不動産を小口で持つ仕組み。分配金の源泉と、金利との関係。
  6. 12金・コモディティ利息を生まない資産をなぜ持つのか。インフレヘッジという言葉の中身。
  7. 13外貨・FX為替リスクとは何か。レバレッジがなぜ「損失が入金額を超える」ことになるのか。
  8. 14暗号資産ビットコインなどの位置づけ、価格の源泉、取引所の破綻リスク、そして日本での税の重さ。
  9. 15暗号資産の種類と特徴何千種類もあるものを4つの型で分ける。供給の決まり方、発行主体の有無、ステーブルコインが別枠な理由。
  10. 16不動産(現物)実物の不動産投資。レバレッジ・流動性・空室リスクと、REITとの違い。
  11. 17保険・年金商品変額保険・個人年金保険。保障と運用を1つにまとめることの損得。
  12. 18デリバティブ(先物・オプション)先物とオプションの仕組み。ヘッジの道具が投機の道具にもなる理由。

第3部制度と税金

NISA・iDeCo・特定口座・20.315%。同じ商品でも、どの器で持つかで手取りが変わります。

  1. 19NISAつみたて投資枠と成長投資枠、生涯で1,800万円の非課税保有限度額、売却したら枠は復活する話。
  2. 20iDeCo掛金が全額所得控除になる仕組みと、2026年12月施行の合算ルール。
  3. 21特定口座・一般口座源泉徴収ありとなしで何が変わるか。確定申告が要る場合・したほうがいい場合。
  4. 22税金(20.315%・損益通算・繰越控除)譲渡益と配当にかかる税、損を出した年にやっておくこと、3年間の繰越控除。
  5. 23暗号資産の税金雑所得・総合課税で、株式とはまったく違う扱いになる。20%分離課税への改正と、まだ適用が始まっていないこと。

第4部実践

口座を開くところから、注文の出し方、積立、デイトレード、リバランス、取り崩しまで。このセクションの主軸です。

  1. 24証券会社の選び方・口座開設何を基準に選ぶか、口座開設で聞かれること、開設までの流れ。
  2. 25注文の出し方成行・指値・逆指値の違いと使い分け。呼値の単位、板の見方、注文が約定する順番まで。
  3. 26板・歩み値の読み方板から何が分かり、何が分からないか。見せ板という言葉の意味。
  4. 27積立とドルコスト平均法ドルコスト平均法が効く場面と、効かない場面。一括投資との比較。
  5. 28アセットアロケーションリターンの大半を決めるのは商品選びではなく配分。自分の配分をどう決めるか。
  6. 29リバランス崩れた配分を戻す作業。いつ、どうやるか。税とコストをどう抑えるか。
  7. 30短期売買(デイトレード・スイング)実際の手順と、手数料・税・時間というコスト。研究が示す勝率の現実まで含めて扱う。
  8. 31裁定取引(アービトラージ)価格差を取る考え方と、その差が手数料・送金時間・板の厚み・税で消えていく過程を数える。
  9. 32テクニカル分析移動平均・出来高・オシレーター。何を見ているのか、どこに限界があるのか。
  10. 33信用取引とレバレッジ委託保証金、追証、逆日歩。損失が元本を超えるとはどういうことか。
  11. 34リスク管理と損切り1回の取引でいくらまで失ってよいかから、持つ量を決める(ポジションサイジング)。
  12. 35出口戦略(取り崩し)貯めたあとどう使うか。4%ルールの出どころと、そのまま当てはめられない理由。
  13. 36やってはいけないこと・詐欺の見分け方無登録業者の見分け方、SNS型投資詐欺の型、金融庁の警告リストの引き方。

第5部資格につなげる

ここまでの内容が、証券外務員やFPの出題範囲とどう重なるかを地図にします。

  1. 37資格で体系化する証券外務員二種・FP3級/2級の出題範囲と、この教科書の章の対応表。