残業代(割増賃金)計算機

月給と今月の残業時間から、労働基準法どおりの残業代を計算します。月給を1時間あたりの賃金に換算するところから出すので、「自分の時給はいくらか」「その時給は最低賃金を下回っていないか」も同じ画面で分かります。

日給制・年俸制・歩合給(出来高払)には対応していません(1時間あたりの賃金の出しかたが違います)。

基本給+手当の合計(社会保険料・税金を引く前)。賞与や臨時の賃金は含めません。

就業規則で決まっている、休憩を除いた1日の労働時間です。

就業規則やカレンダーに書かれている日数。分からなければ年間休日から目安を入れられます。

年間休日を入れると 365 − 休日数 を上の欄に入れます。閏年は366日なので、これはあくまで目安です。正確には就業規則の年間所定労働日数を入れてください。

今月の時間外労働

1日8時間・週40時間の法定労働時間を超えた分の1か月合計です。0でも構いません。 所定7時間の会社で8時間目まで働いた分は「法定内残業」なので、下の「詳しい条件」に入れてください。

詳しい条件(残業の内訳・手当・固定残業代・都道府県)

残業の内訳(深夜・法定休日は、上の「今月の時間外労働」のうち何時間かを入れます)

法定内残業(所定〜8時間の分)

所定7時間の会社で8時間目まで働いた分など。割増は不要で、1時間あたりの賃金 ×1.00 が付きます。

時間外労働のうち深夜(22〜5時)

上の「今月の時間外労働」のうち、22時〜5時に当たる時間です。

法定休日の労働

週1日(または4週4日)の法定休日に働いた時間。週休2日の会社の土曜は法定外休日なので、ここではなく「時間外労働」に入れます。

法定休日の労働のうち深夜
所定労働時間内の深夜(夜勤など)

残業ではない深夜勤務。1.0 の部分は月給に含まれているので、割増分の 0.25 だけが付きます。

算定基礎から除外できる手当(月額)。労働基準法施行規則21条の7つ(家族・通勤・別居・子女教育・住宅の各手当、臨時に支払われた賃金、1か月を超える期間ごとに支払われる賃金)だけが除外できます。全員に一律で支給される手当は、名前が同じでも除外できません(例:全員に一律1万円の「住宅手当」は算定基礎に入ります)。

割増の算定基礎からも、最低賃金の対象賃金からも除きます。

割増の算定基礎からは除きますが、最低賃金の対象賃金には含めます

割増の算定基礎には含めますが、最低賃金の対象賃金からは除きます(割増賃金とちょうど逆です)。

簡便法は昭和63年3月14日 基発第150号が認めている丸め方です。 1か月の時間数は30分未満切捨て・30分以上切上げ、金額の円未満は50銭未満切捨て・50銭以上切上げ。1日ごとに端数を切り捨てるのは認められていません。

固定残業代(みなし残業)

求人票や給与明細に「みなし残業◯時間分(◯円)」と書かれている額と時間数です。 無ければ0のままで構いません。月額と時間数の両方を入れると突き合わせます。

45,919が今月の残業代(法定の最低限度・円未満は切り上げ

1時間あたりの賃金は 1,836.73300,000円 ÷(245日 × 8h ÷ 12 = 163.3h))

種類時間金額
時間外労働×1.2520h45,919円
合計45,919円
残業代込みの今月の額面
345,919円
同じ残業が1年続いた場合の残業代
551,028円

この額面から手取りがいくらになるかは 手取り計算機 で計算できます。

端数処理を「通達の簡便法」にすると +6 になります。

この計算機は労働基準法の最低限度で計算しています。就業規則・給与規程でこれ以上の率や手当を定めている場合は、そちらが優先します。 管理監督者・変形労働時間制・フレックスタイム制・事業場外みなし労働時間制・裁量労働制は計算の前提が違うため対応していません。日給制・年俸制・歩合給(出来高払)にも対応していません。未払いがあると思われる場合の請求額(遅延損害金・付加金など)はここでは出せません。労働基準監督署か弁護士にご相談ください。

残業代の計算式(割増率の表)

残業代は1時間あたりの賃金 × 割増率 × 時間数で計算します。割増率は労働基準法37条と割増賃金令が定める最低限度で、就業規則がこれを上回っていればそちらが優先します。

種類割増率
法定内残業(所定〜1日8時間)1.00(割増なし)
時間外労働(1日8時間・週40時間超)1.25
時間外労働のうち月60時間を超えた分1.50
法定休日の労働(何時間でも)1.35
深夜(22〜5時)の加算+0.25
時間外+深夜/月60時間超+深夜/法定休日+深夜1.50/1.75/1.60

法定休日の労働は、8時間を超えても1.35のままです。休日労働には「時間外」という概念がなく、1.25を重ねることはありません。重なるのは深夜だけで、その場合は1.60になります。深夜と重なったときの率(時間外は5割以上、うち月60時間超は7割5分以上、休日は6割以上)は労働基準法施行規則20条が定めています。

1時間あたりの賃金の出しかた(除外できる手当の7つ)

月給制の1時間あたりの賃金は、労働基準法施行規則19条1項4号のとおり月給 ÷ 1か月平均所定労働時間で出します。1か月平均所定労働時間は年間所定労働日数 × 1日の所定労働時間 ÷ 12です。年間245日・1日8時間なら163.3時間なので、月給30万円の人の1時間あたりの賃金は約1,836円になります。「基本給 ÷ 160」のような概算とは結果が変わります。

このとき月給から除外できる手当は、施行規則21条が挙げる次の7つだけです(限定列挙)。

名前が同じでも、一律に支給されている手当は除外できません。たとえば全員に一律1万円を出している「住宅手当」は、家賃や住宅費に応じた額ではないので算定基礎に含めます。役職手当・資格手当・皆勤手当などは、そもそも上の7つに入らないので除外できません。

なお最低賃金と比べるときは除外の範囲が違います。最低賃金の対象になる賃金からは、精皆勤手当・通勤手当・家族手当・臨時の賃金・賞与・割増賃金を除きます(最低賃金法4条3項、同法施行規則1条)。割増賃金では算定基礎に含める精皆勤手当が、最低賃金では除かれ、割増賃金では除ける住宅手当が最低賃金には含まれる——ちょうど逆になる点に注意してください。

法定内残業と時間外労働の違い

労働基準法が割増賃金を義務づけているのは、法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた分です。所定労働時間が7時間の会社で8時間目まで働いた1時間は、所定を超えてはいますが法定は超えていないので「法定内残業」といい、割増は不要で1時間あたりの賃金がそのまま(×1.00)支払われます。

同じ考え方で、週休2日の会社の土曜出勤は「休日労働」ではありません。法定休日は週1日(または4週4日)なので、もう1日の休み(法定外休日)に働いた分は時間外労働として週40時間超の判定に入ります。35%の割増になるのは法定休日に働いたときだけです。

月60時間を超えると50%(2023年4月から中小企業も)

1か月の時間外労働が60時間を超えた部分は、割増率が50%以上になります(労働基準法37条1項ただし書)。以前は中小企業への適用が猶予されていましたが、2023年4月1日から企業規模にかかわらず適用されています

60時間の算定に入るのは時間外労働だけで、法定休日の労働は含めません。深夜と重なった場合は、50%に深夜の25%が加わって75%になります。

端数処理で認められていること・いないこと

賃金は全額払いが原則なので、端数を切り捨てるのは原則として認められません。ただし事務の簡便のため、次の丸め方は違法としない取扱いが示されています(昭和63年3月14日 基発第150号)。

1日ごとに15分未満・30分未満を切り捨てるのは認められていません。丸めてよいのは「1か月の合計」に対してだけです。この計算機では、既定を「法令どおり(丸めない)」にして、円未満は切り上げて表示しています。簡便法に切り替えると上の3つを順に当てた額が出ます。

この計算機は労働基準法の最低限度で計算する目安です。管理監督者・変形労働時間制・フレックスタイム制・事業場外みなし労働時間制・裁量労働制は計算の前提が違うため対応していません。日給制・年俸制・歩合給(出来高払)も対象外です。未払いがあると思われる場合の請求額(遅延損害金・付加金など)は個別の事情によるため、労働基準監督署か弁護士にご相談ください。

よくある質問

所定労働時間が7時間の会社で8時間働いたら、残業代は出ますか?

所定7時間を超えた8時間目は「法定内残業」と呼ばれ、労働基準法上の割増(25%)は不要です。ただし働いた時間の賃金そのものは払われるので、1時間あたりの賃金×1.00が支払われます。就業規則で法定内残業にも割増を付けると定めている会社では、そちらが優先します。8時間を超えた分からが法定の時間外労働(25%以上)です。

土曜出勤は休日労働になりますか?

週休2日の会社の土曜は多くの場合「法定外休日」で、法定休日(週1日または4週4日)ではありません。法定外休日の労働は休日労働(35%)ではなく、週40時間を超えた分が時間外労働(25%以上)として扱われます。35%になるのは、就業規則などで定められた法定休日に働いたときです。どちらが法定休日かは就業規則で確認してください。

固定残業代(みなし残業)を超えた分はもらえますか?

もらえます。固定残業代は「あらかじめ決まった時間分の割増賃金を先払いしている」ものなので、実際の残業がその時間数を超えれば、超えた分の割増賃金を別に受け取れます。また、固定残業代の額はその時間数を法定の割増率(1時間あたりの賃金×1.25)で払える額である必要があります。足りていなければ差額の支払いを求められます。

深夜残業の割増率は何%ですか?

深夜(22時〜5時)の割増は25%以上で、他の割増に加算されます。時間外労働と重なれば25%+25%で50%、月60時間を超える時間外と重なれば50%+25%で75%、法定休日労働と重なれば35%+25%で60%です。所定労働時間内の深夜勤務(夜勤など)は、1.0の部分が月給に含まれているため、割増分の25%だけが加算されます。

残業代の時効は何年ですか?

賃金請求権の消滅時効は当分の間3年です(労働基準法115条・143条3項)。2020年4月1日以降に支払期日が来た賃金が対象で、それより前は2年でした。時効は賃金の支払日ごとに進むため、古い月の分から順に請求できなくなります。請求を考えている場合は早めに労働基準監督署や弁護士にご相談ください。

管理職には残業代が出ないのですか?

「管理職」だから出ない、ということはありません。残業代(時間外・休日の割増賃金)の適用が除外されるのは労働基準法41条2号の「監督若しくは管理の地位にある者(管理監督者)」で、経営者と一体的な立場か、出退勤の裁量があるか、地位にふさわしい待遇かなどから実態で判断されます。役職名だけでは決まりません。なお管理監督者にあたる場合でも深夜の割増(25%)は支払われます。該当するかどうかの判断はここでは断定できないため、労働基準監督署や弁護士にご確認ください。

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このページについて

出典:労働基準法(e-Gov法令検索)労働基準法施行規則(19条・20条・21条)厚生労働省・東京労働局「しっかりマスター 労働基準法 割増賃金編」(PDF)割増賃金に係る率の最低限度を定める政令(平成6年政令第5号)厚生労働省「月60時間を超える時間外労働の割増賃金率引上げ」にもとづき作成。端数処理は昭和63年3月14日 基発第150号によります。

本ページの内容と計算・判定の結果は、日本の法令と官公庁の公表資料にもとづく参考情報であり、法的助言ではありません。日本国内の制度だけを対象としており、他の国・地域の制度には対応していません。個別の事情によって結論が変わることがあります。権利や義務に関わる判断・手続きは、必ず公的機関(裁判所・警察・自治体など)の一次情報や窓口、または弁護士などの専門家にご確認ください。

最終更新:2026年9月18日計算の根拠と運営者について