減価償却 計算機(40万円未満の特例・一括償却・中古の耐用年数)

買った物の値段・買った日・青色か白色かを入れると、全額その年の経費・一括償却(3年)・40万円未満の特例・耐用年数での償却のどれが使えるかと、今年の経費・年ごとの償却表を出します。 2026年分は、3月までに買った物は30万円未満・4月からは40万円未満で判定します。

特例の上限(30万円/40万円)は買った日で、通常の減価償却の月割は使い始めた月で決まります。

4. 申告の種類

家賃収入(不動産所得)の人は、この計算機の対象外です。

中古・家事と兼用・定率法のとき(6〜8)
6. 新品か中古か
8. 償却方法(通常の減価償却のとき)
今年(2026年・令和8年分)の経費
150,000円
中小事業者の少額減価償却資産の特例(全額)

2026年4月1日以後に買った40万円未満の物なので、青色申告なら全額をその年の経費にできます(中小事業者の少額減価償却資産の特例)。

注意:令和8年分は、買った日で上限が違います
2026年1〜3月に買った物は30万円未満、4月以後に買った物は40万円未満で判定します(令和8年法律第12号 附則35条)。 たとえば38万円のパソコンは、2026年3月31日に買うと特例を使えず、4月1日に買うと全額をその年の経費にできます。

使える方法

中小事業者の少額減価償却資産の特例(全額)
今年の経費
150,000円
来年以降
なし(今年で全額)
償却資産税の申告
載る

全額経費にしても、償却資産(固定資産税)の申告には載せます。確定申告書に明細(決算書の減価償却費の計算欄など)を付けた場合に限り使えます。

決算書の「減価償却費の計算」欄の書き方(今年)
取得価額
150,000円
償却の基礎になる金額
150,000円
本年分の普通償却費
150,000円
事業専用割合
100%
本年分の必要経費算入額
150,000円
未償却残高
0円
摘要
措法28条の2

列名は令和7年分の青色申告決算書(3ページ)・収支内訳書の様式によります。令和8年分の様式で欄の名前と位置を確かめてください。

一括償却資産(20万円未満・3年で均等)
今年の経費
50,000円
来年以降
2027〜2028年に計100,000円
償却資産税の申告
載らない
年ごとの償却表
年月数償却費うち経費年末の未償却残高
2026—50,000円50,000円100,000円
2027—50,000円50,000円50,000円
2028—50,000円50,000円0円

1/3で割り切れない端数は3年目に寄せています。

決算書の「減価償却費の計算」欄の書き方(今年)
取得価額
150,000円
償却の基礎になる金額
150,000円
耐用年数
3年
本年中の償却期間
12/12
本年分の普通償却費
50,000円
事業専用割合
100%
本年分の必要経費算入額
50,000円
未償却残高
100,000円
摘要
一括償却資産

列名は令和7年分の青色申告決算書(3ページ)・収支内訳書の様式によります。令和8年分の様式で欄の名前と位置を確かめてください。

通常の減価償却(耐用年数で按分)
今年の経費
6,250円
来年以降
2027〜2030年に計143,749円
償却資産税の申告
載る
年ごとの償却表
年月数償却費うち経費年末の未償却残高
202626,250円6,250円143,750円
20271237,500円37,500円106,250円
20281237,500円37,500円68,750円
20291237,500円37,500円31,250円
20301231,249円31,249円1円

最後の年は1円を残します(備忘価額)。未償却残高は、事業割合をかける前の償却費の全額で減らします。

決算書の「減価償却費の計算」欄の書き方(今年)
取得価額
150,000円
償却の基礎になる金額
150,000円
償却方法
定額法
耐用年数
4年
償却率
0.250
本年中の償却期間
2/12
本年分の普通償却費
6,250円
事業専用割合
100%
本年分の必要経費算入額
6,250円
未償却残高
143,750円
摘要
—

列名は令和7年分の青色申告決算書(3ページ)・収支内訳書の様式によります。令和8年分の様式で欄の名前と位置を確かめてください。

使えない方法

どの方法を選ぶかで、今年と来年以降の経費の配分と、償却資産税の申告に載るかが変わります(どれが得かは、その年と翌年以降の所得、償却資産税の免税点150万円に近いかで変わります)。40万円未満の特例の対象は、常時使用する従業員が400人以下の個人です。 償却費・経費の1円未満は切り捨てています。1円未満の扱いは会計ソフト・税務署の案内に合わせてください。

本ツールの判定と金額は目安です。実際の申告の内容は、税務署か税理士に確認してください。

10万・20万・40万円で何が変わるか

取得価額使える方法対象になる申告償却資産税
10万円未満全額を使い始めた年の経費(所得税法施行令138条)青色・白色・雑所得対象外
20万円未満一括償却:3年間で3分の1ずつ。月割しない(同139条)青色・白色・雑所得対象外
40万円未満
(2026年3月31日以前の取得は30万円未満)
全額を使い始めた年の経費。年の合計300万円まで(租税特別措置法28条の2)青色申告の事業所得など(雑所得は不可)対象
それ以上耐用年数で償却。1年目は使い始めた月からの月割すべて対象

たとえば青色申告で15万円のパソコンを買うと、全額経費(特例)・3年の一括償却・4年の定額法の3つから選べます。 どれを選ぶかで、今年の経費と、償却資産(固定資産税)の申告に載るかが変わります。

令和8年分は 3月までと 4月からで上限が違う

令和8年度税制改正(所得税法等の一部を改正する法律・令和8年法律第12号)で、中小事業者の少額減価償却資産の特例の上限が 30万円未満から40万円未満に上がり、期限が2029年3月31日まで延びました。新しい上限は2026年4月1日以後に取得した物から使い、 それより前に取得した物は従前の30万円未満のままです(附則35条)。年で切り替わるのではなく取得日で決まるので、 2026年分の確定申告では1〜3月の物と4〜12月の物で上限が違います。年の合計300万円の枠は変わっていません。

青色申告でないと全額経費にできない(雑所得も不可)

40万円未満の特例は、青色申告の中小事業者(常時使用する従業員400人以下)だけが使えます。 白色申告の人と、副業を雑所得で申告する人は使えません。どちらも、10万円未満の全額経費と20万円未満の一括償却は使えます。

青色申告にすると控除がいくらになるかは青色申告特別控除 判定で確かめられます。

税込か税抜か

取得価額に消費税を含めるかは経理の方式で決まります。免税事業者と税込経理の人は税込、税抜経理の人は税抜で判定します。 税抜37万円(税込40万7千円)のパソコンは、税抜経理なら40万円未満の特例の対象、税込経理なら対象外です。

インボイスで課税事業者になった人の消費税の納税額はインボイス 納税額 計算機で出せます。

中古で買った物の耐用年数

中古の物は、残りの使用期間を見積もるか、簡便法で耐用年数を出せます(耐用年数省令3条)。 法定耐用年数の一部を過ぎた物は「法定耐用年数 − 経過年数 + 経過年数 × 20%」、全部を過ぎた物は「法定耐用年数 × 20%」で、 1年未満は切り捨て、2年に満たないときは2年です。4年落ちの普通自動車(法定6年)は2年になります。

家事と兼用の物は事業割合で按分

仕事と私用の両方に使うパソコンや車は、償却費のうち事業で使う割合だけが経費です。 どの方法が使えるか(10万・20万・40万円)の判定は、割合をかける前の取得価額の全額で行います。 また、未償却残高は経費にした部分だけでなく、償却費の全額で減らします。

全額経費でも償却資産税の申告は要る

10万円未満で全額経費にした物と、一括償却にした物は、償却資産(固定資産税)の対象から外れます。 一方、40万円未満の特例で全額経費にした物は対象のままです(地方税法施行令49条)。 1月1日に持っている償却資産は、市町村に申告します(課税標準額の合計が150万円未満なら固定資産税はかかりません)。

そもそも確定申告が必要かは確定申告が必要かの判定で確かめられます。

この計算機は、2007年4月1日以後に取得した物の定額法と、2012年4月1日以後に取得した物の200%定率法を扱います。 建物・建物附属設備・構築物、不動産所得、法人、特別償却・税額控除、資本的支出・売却・除却は対象外です。 耐用年数は、よく買う物だけを選択肢にしています。ほかの物は e-Gov の耐用年数省令の別表で調べてください。

よくある質問

30万円未満が40万円未満になったのはいつから?

2026年4月1日以後に取得した物からです。2026年分(令和8年分)の申告でも、1〜3月に買った物は30万円未満のままです(所得税法等の一部を改正する法律〔令和8年法律第12号〕附則35条)。特例の期限は2029年3月31日までに取得した物です。

白色申告でも40万円未満の物を全額経費にできますか?

できません。中小事業者の少額減価償却資産の特例は青色申告の人だけです。白色申告でも、10万円未満の物は全額をその年の経費に、20万円未満の物は3年間の一括償却にできます。

副業(雑所得)でパソコンを買ったら?

40万円未満の特例は事業所得・不動産所得・山林所得だけで、雑所得では使えません。10万円未満の全額経費と、20万円未満の一括償却は雑所得でも使えます。それ以外は耐用年数で償却します。

税込40万7千円・税抜37万円のパソコンは特例の対象ですか?

経理の方式で決まります。免税事業者と税込経理の人は税込の407,000円で判定するので対象外、税抜経理の人は税抜の370,000円で判定するので対象です。インボイスで課税事業者になった人は、どちらの経理をしているかを確かめてください。

12月に買って12月に使い始めたら?

通常の減価償却は月割なので1か月分だけです(38万円のパソコンを定額法で償却すると7,916円)。10万円未満の全額・一括償却・40万円未満の特例は月割しないので、年内に使い始めれば、その年の経費になります。買っただけで使い始めていない物は、その年の経費になりません。

全額経費にしたのに償却資産税の申告が要るのはなぜ?

10万円未満で全額経費にした物と一括償却にした物は償却資産(固定資産税)の対象から外れますが、40万円未満の特例で全額経費にした物は対象のままです(地方税法施行令49条)。償却資産の課税標準額の合計が150万円未満なら固定資産税はかかりませんが(免税点)、申告そのものは市町村の案内に従ってください。

中古車の耐用年数は?

法定耐用年数の一部を過ぎた中古資産は「法定耐用年数 − 経過年数 + 経過年数 × 20%」(1年未満切捨て・2年未満は2年)、全部を過ぎた物は「法定耐用年数 × 20%」で出せます(簡便法)。4年落ちの普通自動車(法定6年)なら2年です。残りの使用期間を見積もれるなら、見積もった年数でもかまいません。

お金・社会保険の他のツール

子ども・子育て支援金 計算機
「独身税」とも呼ばれる子ども・子育て支援金の給与天引き額を計算。2026〜2028年度対応。
ふるさと納税 控除額計算機
自己負担2,000円で寄付できる上限額と、所得税・住民税それぞれからいくら控除されるかを内訳まで計算。住宅ローン控除との併用にも対応。
年末調整 還付金 計算機
年末調整でいくら戻るかを計算。給与明細の源泉徴収税額を入れるだけで差額が出ます。令和8年分の基礎控除104万円・給与所得控除74万円への引き上げで、令和7年分よりいくら軽くなったかも表示します。
生命保険料控除 計算機
控除証明書の支払額を新・旧契約×3区分で入れると、保険料控除申告書に書く生命保険料控除(所得税・住民税)を計算。令和8年分から始まる「23歳未満の扶養親族がいると一般の上限6万円」の特例と、新旧の有利な採り方を自動で当てはめます。
在職老齢年金 計算機
働きながら年金をもらうと、いくら止まるかを計算。令和8年4月から基準額が月51万円→65万円に引き上げられました(「62万円」ではありません)。改正前との差額と、あといくら稼げるかも出ます。
青色申告特別控除 判定(令和9年分から)
2027年分から書面申告の青色申告特別控除は上限10万円に。e-Taxで65万円、優良な電子帳簿かデジタルシームレス保存で75万円、簡易簿記で前々年の収入1,000万円超は0円。帳簿と申告の方法から控除額・令和8年分との差・税額の目安を判定します。

すべてのツールを見る →

このページについて

出典:国税庁 タックスアンサー No.2100「減価償却のあらまし」/国税庁 タックスアンサー No.2106「定額法と定率法による減価償却(平成19年4月1日以後に取得する場合)」/国税庁「令和7年分 青色申告の決算の手引き(一般用)」/中小企業庁「少額減価償却資産の特例」/e-Gov法令検索「租税特別措置法」(28条の2・附則〔令和8年法律第12号〕35条)/e-Gov法令検索「所得税法施行令」(120条の2・125条・132条・138条・139条)/e-Gov法令検索「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(3条・別表第一・第三・第八・第十)/e-Gov法令検索「地方税法施行令」(49条)にもとづき作成。償却費・経費の1円未満の扱いと決算書の欄は、令和8年分の国税庁の手引き・様式が出たら確かめ直します。

計算結果は、日本の制度を対象とした目安です。実際の金額は加入している制度・自治体・契約内容によって変わります。手続きや申告の判断は、必ず公的機関の一次情報または専門家(税理士・社会保険労務士など)にご確認ください。本サイトは特定の個人に向けた税務・法律の助言を行うものではありません。

最終更新:2026年10月16日 / 計算の根拠と運営者について